私は38歳の会社員。1人暮らし歴はもうすぐ20年に達しようとしている。
アフターファイブや週末は、専ら趣味のスポーツに興じて、気楽な独身生活を謳歌しているけれど、最近気になるのがマンションのこと。これまで2000万円近くも家賃として支払ってきたことに気づき、遅ればせながらショックを受けた。それならいっそ、新しいマンションを買ったほうがいいのかも? そう思った瞬間から、私のマンション探しが始まった。

ストーリー

01 Myマンションで暮らすという選択肢

02 “私サイズ”のマンションを探して

03 便利で安全で、緑いっぱいの街しか住みたくない!

04 契約-人生で最も高い買い物をする日

05 マンション購入・最終章―ついに引き渡しへ。

06 新しい家、新しい生活、新しい自分の始まり

STORY 1
Myマンションで暮らすという選択肢

約20年間、支払い続けた家賃の重みに気がついた

大学進学と同時に始まった一人暮らし。最初はホームシックで寂しさがつのったけれど、慣れてみればこれほど気楽なことはない。好きなインテリアで部屋を飾って、好きな時間に起きて寝て。仲間と飲んで真夜中に帰宅しても、恋人と長電話をしても、家族のお説教にうんざりせずにすむ。

そんな居心地のいい気ままな生活が、もう20年近く続いている。20年!不意にその数字にゾッとしたのは、これまで支払い続けてきた賃貸マンションの家賃を、頭の中で計算したからだ。1年間の家賃総額が100万円とすると、20年で2,000万円にも達する。払い続けたからといって自分のものになるわけでもないのに、2,000万円もの住居費を払ってしまったなんて……
急にとりかえしのつかない損をしたような気になった。

マンションは私の財産になる

「それなら、いっそマンションを買っちゃったほうが安上がりなんじゃない?」

そう言ったのは会社の同期だ。彼女も私と同じく独身だが、20代のうちに早々とマンションを購入し、悠々自適の生活を送っている。もうじき住宅ローンも返し終わるそうだ。

私たちの勤務先は外資系の大手金融機関。お給料は比較的高く、同期はもちろん、後輩でも若くしてマンションや一戸建てを購入済みの子が多い。かくいう私も勤続15年以上で、それなりの蓄えはできた。にもかかわらず、これまで賃貸マンションに暮らしてきたのは、不動産という大きな買い物をする勇気が出なかったからだ。いつか買おう、いつか買おうと思いつつ、今に至る。結果が、宙に消えた2,000万円の住居費。

ふと、こうしてはいられないと思った。たしかにマンションは大きな買い物だけれど、いずれ自分の財産になるのだ。ただの買い物と違い、何かのときには売却することもできる。終の棲家になるかどうかはわからないけれど、働き盛りの今マンションを買っておくのは悪くない選択だろう。以前は思いもよらなかったMyマンションでの暮らしが、俄然現実味を帯びてきた。

私に相応しいマンションは、セキュリティ万全、好立地の新築

さて、どんな物件にしようか――そんな問いかけを自分自身にしてみる。1人で住むなら、間取りは1LDKで十分だろう。とはいえ2LDKだったら、寝室のほかにゲストルームを作ったり、スポーツ用品(スキューバダイビングにスノーボードにゴルフ……)やエクササイズマシンを置いて、趣味全開の部屋を作ったりできる。荷物の多い私は納戸として使う可能性も大だ。
セキュリティがきっちりしていることも譲れない条件。ならば、中古よりも新築物件のほうがベターだろう。立地は、駅やショッピングセンターが近くて、緑も多くて、都心に出やすいところがいい。将来結婚するなどして家を出ることになっても、これだけ好条件が揃っていれば、比較的容易に売却も貸し出しもできるはずだ。

自分でも驚くほど、次から次へと要望が湧き出る。でも当然だ。何千万円という大金を投じるのだもの。なるべく良い物件を選びたい。そんなワガママな空想に胸膨らませているうちに、決意を新たにした。夢物語で終わらせずに、本格的に情報を集めてみよう、と。

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